授業の目標・概要

農業生産、発酵を含む農産物生産、排水処理、環境浄化には、目に見えない微生物の力が利用されている。また、地球規模で考えれば、炭素・窒素・リン・鉄など種々の元素の循環に、また人や動植物の疾病において微生物はメインプレーヤーの一つとして活躍している。一方で、微生物は目に見えず、多数の種で構成される集団として生活していることから、解析では情報科学的手法が使われることが多い。本特論では、環境微生物研究にどの様にインフォマティクスが利用され、興味深い知見が得られているのかを学ぶ。


担当教員

野尻秀昭 (東大・農 / 教授)
鈴木治夫(慶應義塾大学環境情報学部)
矢原耕史(国立感染症研究所薬剤耐性研究センター)
新谷政己(静岡大学学術院工学領域化学バイオ工学系列)
野田尚宏(産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門)

お知らせ

講義時間は他の講義と異なり、13:15-16:30です。 NEW!!(10月13日更新)
東京大学の学生の方は、オンライン授業を受けるための準備を必ずしてください

この講義はZoomを用いて実施します。ソフトウェアのインストールページを参照し、 各自のPCに必要なソフトウェアを予めインストールしてください。

10月25日の講義では、Rの様々なパッケージを利用します。

講義日程(2021年度)

  1. 2021年10月18日13:15~16:30
  2. 講師:野田 尚宏
    演題:微生物叢解析からバイオ計測技術の標準化まで 〜生体分子解析の古今東西〜
    内容:環境中に存在する微生物について、「どのような」微生物が「どのくらい」存在するのか、またそれらは「いつ」、「どのような」働きをしているのか、を知ることは環境微生物学にとって永遠の課題である。次世代シークエンサーの開発と普及により、環境微生物の挙動に関する膨大な情報を得ることができるようになってきている。このように新しいバイオ計測技術の開発は得られる情報量にパラダイムシフトをもたらす。本講義では、環境微生物叢の解析に利用できるバイオ計測技術の開発の経緯と最新の技術動向、さらに今後の技術課題について述べる。

  3. 2021年10月25日13:15~16:30
  4. 講師:鈴木 治夫
    演題:R言語を用いた再現可能なバイオインフォマティクス
    内容:近年、生命科学分野において研究の再現性が得られないことが大きな問題となっている。バイオインフォマティクスでは、再現性を向上させるために、解析に使用されたデータとツール(コード)を全て共有することが重要となる。本講義では、R言語(RStudioとR markdown)を用いた演習を通して、再現可能なバイオインフォマティクス研究のために必要なスキルを学ぶ。例として、NCBIデータベースにおける解析対象の生物・遺伝子(例えば、プラスミド、ファージなどの可動性遺伝因子)配列データの検索・取得・解析の流れを紹介する。
    注意事項:予め環境構築(RとRStudioのインストール)をしてください。
    事前課題:本授業で解析したい興味ある生物(ゲノム/遺伝子/タンパク質)配列データを述べてください。(提出期限:2021年10月18日)
    参考:
    講義事前確認資料がITC-LMSに掲載されました。受講前に必ず確認してください。

  5. 2021年11月8日13:15~16:30
  6. 講師:新谷 政己
    演題:バイオインフォマティクスを利用して微生物の進化・適応を促進するプラスミドの挙動を理解する
    内容:プラスミドとその伝播は、微生物の形質を劇的に変化させることが可能で、微生物の多様性を生み出す原動力となる。また、近年深刻な問題を引き起こしている、多剤耐性菌の出現と蔓延の原因の一つと考えられている。しかし、実環境中に生息する種々の微生物群集内には、どのようなプラスミドが存在し、どのような微生物間に伝播可能なのか、という点はほとんど分かっていない。本講義では、こうした謎の一端を解明するために、実験とバイオインフォマティクスを組み合わせて行った最新の研究成果について述べる。

  7. 2021年11月15日13:15~16:30
  8. 講師:矢原 耕史
    演題:微生物集団のゲノムデータ解析の実践的理解 - コマンドラインを使って
    内容:本特論全体の目標・概要にあるように、微生物は集団として生活しており、その解析には特有の情報学的手法が必要とされる。今回は、今日の人類が直面する、最も深刻な問題の1つである薬剤耐性菌を例に、微生物集団のゲノムデータ解析研究の最先端を紹介した上で、その解析を行うのに必要な技法・各種プログラムの使い方について、実際にPC(「コマンドライン」)を操作しながら実践的に、そのエッセンスを理解することを目指す。
    注意事項:予め環境構築(VirtualBoxをインストールし、その中でBioLinuxが利用可能)をしてください。
    事前課題:講義資料PDFは事前にダウンロード可能にするので、一通り目を通してきて下さい。可能であれば「コマンドライン」を一度は起動し、lsコマンドを入力してそのフォルダのファイル一覧が見えることまで確認しておいて下さい。

講義日程(2020年度)

  1. 2020年07月03日(PC不使用)
    講師:新谷政己
    演題:バイオインフォマティクスを利用して微生物の進化・適応を促進するプラスミドの挙動を理解する
    内容:プラスミドとその伝播は、微生物の形質を劇的に変化させることが可能で、微生物の多様性を生み出す原動力となる。また、近年深刻な問題を引き起こしている多剤耐性菌の出現と蔓延の原因の一つと考えられている。しかし、実環境中に生息する種々の微生物群集内には、どのようなプラスミドが存在し、どのような微生物間に伝播可能なのか、という点はほとんど分かっていない。本講義では、こうした謎の一端を解明するために、実験とバイオインフォマティクスを組み合わせて行った最新の研究成果について述べる。

  2. 2020年07月06日(PC使用)
    講師:鈴木治夫
    演題:R言語を用いた再現可能なバイオインフォマティクス
    内容:近年、生命科学分野において研究の再現性が得られないことが大きな問題となっている。バイオインフォマティクスでは、再現性を向上させるために、解析に使用されたデータとツール(コード)を全て共有することが重要となる。本講義では、R言語(RStudioとR markdown)を用いた演習を通して、再現可能なバイオインフォマティクス研究のために必要なスキルを学ぶ。例として、NCBIデータベースにおける解析対象の生物・遺伝子(例えば、プラスミド、ファージなどの可動性遺伝因子)配列データの検索・取得・解析の流れを紹介する。
    事前課題:本授業で解析したい興味ある生物(ゲノム/遺伝子/タンパク質)配列データを述べてください。研究室に所属している場合は、研究対象(例:大腸菌K-12、IncP-1プラスミド、コロナウイルスなど)と、関連情報(参考文献、NCBI Accession番号など)を記載し、ユニットの課題提出'report@iu.a.u-tokyo.ac.jp'までメールで提出してください。皆さんの興味ある生物のゲノム配列データを用いて講義を予定しています。
    事前課題提出期限:2020年6月26日
    注意事項:各自PCにRとRStudioのインストールを予め行ってください。また、2つのRパッケージ(tidyverseとseqinr)もインストールしておいてください。
    参考:https://github.com/haruosuz/bioinfo/blob/master/2020/CaseStudy.md#2020-07-06

  3. 2020年07月08日(PC使用)
    講師:矢原耕史
    演題:微生物集団のゲノムデータ解析の実践的理解 - コマンドラインを使って
    内容:本特論全体の目標・概要にあるように、微生物は集団として生活しており、その解析には特有の情報学的手法が必要とされる。今回は、今日の人類が直面する、最も深刻な問題の1つである薬剤耐性菌を例に、微生物集団のゲノムデータ解析研究の最先端を紹介した上で、その解析を行うのに必要な技法・各種プログラムの使い方について、実際にPC(「コマンドライン」)を操作しながら実践的に、そのエッセンスを理解することを目指す。
    注意事項:各自PCにVirtualBoxをインストールしその中でBioLinuxが利用可能な状態にしてください。
    事前課題ITC-LMSに「講義スライド」と「事前確認点.txt 」 を置きました。「お知らせ」も確認して、概ね1週間前までに一通りの事前準備を行っておいてください。(2020年5月15日更新)

  4. 2020年07月17日(PC不使用)
    講師:野田尚宏
    演題:微生物叢解析からバイオ計測技術の標準化まで 〜生体分子解析の古今東西〜
    内容:環境中に存在する微生物について、「どのような」微生物が「どのくらい」存在するのか、またそれらは「いつ」、「どのような」働きをしているのか、を知ることは環境微生物学にとって永遠の課題である。次世代シークエンサーの開発と普及により、環境微生物の挙動に関する膨大な情報を得ることができるようになってきている。このように新しいバイオ計測技術の開発は得られる情報量にパラダイムシフトをもたらす。本講義では、環境微生物叢の解析に利用できるバイオ計測技術の開発の経緯と今後の技術課題について述べる。

講義日程(2019年度)

  1. 2019年07月03日
    講師:大利徹
    演題:比較ゲノムにより見出した微生物新規一次代謝経路の解明
    lecture1.pdf

  2. 2019年07月10日
    講師:永田裕二
    演題:ゲノム・メタゲノム情報から細菌の環境適応・進化に迫る

  3. 2019年07月31日
    講師:新谷政己
    演題:バイオインフォマティクスを利用して微生物の進化・適応を促進する可動性 遺伝因子の挙動を理解する

  4. 2019年08月05日
    講師:野田尚宏
    演題:微生物叢解析からバイオ計測技術の標準化まで 〜生体分子解析の古今東西〜

講義日程(平成30年度)

  1. 平成30年11月22日(木)
    講師大利徹(北海道大学大学院工学研究院)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:弥生講堂アネックス エンゼル研究棟 講義室
    演題:「比較ゲノムにより見出した微生物新規一次代謝経路の解明」

  2. 平成30年12月13日(木)
    講師新谷政己(静岡大学学術院工学領域化学バイオ工学系列)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:弥生講堂アネックス エンゼル研究棟 講義室
    演題:「バイオインフォマティクスを利用して微生物の進化・適応を促進する可動性 遺伝因子の挙動を理解する」

  3. 平成30年12月21日(金)
    講師永田裕二(東北大学大学院生命科学研究科)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:弥生講堂アネックス エンゼル研究棟 講義室
    演題:「ゲノム・メタゲノム情報から細菌の環境適応・進化に迫る」

  4. 平成31年1月9日(水)
    講師野田尚宏(産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:弥生講堂アネックス エンゼル研究棟 講義室
    演題:「微生物叢解析からバイオ計測技術の標準化まで ~生体分子解析の古今東西~」

講義日程(平成29年度)

  1. 平成29年10月3日(火)
    講師野田尚宏(産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:農学部2号館1階化学第3講義室
    演題:微生物叢解析からバイオ計測技術の標準化まで 生体分子解析の古今東西
  2. 平成29年10月5日(木)
    講師鈴木治夫(慶應義塾大学環境情報学部)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:農学部2号館1階化学第3講義室
    演題:バイオインフォマティクス・データスキル
    参考講義ウェブサイト
    参考教科書
    参考SFC の授業ウェブサイト
  3. 平成29年10月10日(火)
    講師大島拓(富山県立大学生物工学科)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:農学部2号館1階化学第3講義室
    演題:核様体−タンパク質相互作用解析により明らかになった細菌の多様な転写制御機構
  4. 平成29年10月17日(火)
    講師西田洋巳(富山県立大学生物工学科)
    時間:13:00~16:40(3・4限)
    場所:農学部2号館1階化学第3講義室
    演題:バクテリアのスフェロプラスト巨大化のバイオインフォマティクス

講義日程(平成25年度)

内容などについては随時WEB上で公開します。

  1. 平成25年05月14日(火)
    講師伏信進矢(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻・教授)
    時間:13:00-14:40(3限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:グリコシド結合を切断する酵素の反応機構
  2. 平成25年05月21日(火)
    講師富井健太郎(産業技術総合研究所生命情報工学研究センター細胞システム解析チーム・チーム長)
    時間:13:00-14:40(3限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:タンパク質立体構造情報解析とその応用
  3. 平成25年05月28日(火)
    講師池口満徳(横浜市大大学院生命医科学研究科生命医科学専攻・准教授)
    時間:13:00-14:40(3限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:生体系の分子シミュレーション
  4. 平成25年06月04日(火)
    講師本間光貴(理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター構造・合成生物学部門制御分子設計研究チーム・チームリーダー)
    時間:13:00-14:40(3限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:タンパク質構造情報とリガンド情報を最大限活用したインシリコスクリーニングを目指して
  5. 平成25年06月10日(月)
    講師石橋純(農業生物資源研究所遺伝子組換え研究センター昆虫機能研究開発ユニット・主任研究員)
    時間:14:50-16:30(4限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:昆虫免疫研究におけるインフォマティクスの利用
  6. 平成25年06月28日(金)
    講師由良敬(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科・教授)
    時間:13:00-14:40(3限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:転写因子のDNA結合部位とターゲット配列の予測—バクテリアの転写ネットワークの予測に向かって—
  7. 平成25年07月02日(火)
    講師金城玲(大阪大学蛋白質研究所・准教授)
    時間:13:00-14:40(3限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:蛋白質相互作用部位の複合構造モチーフと生物学的機能の差異
  8. 平成25年07月26日(金)
    講師成田年(星薬科大学・教授)
    時間:13:00-14:40(3限)
    場所:農学部2号館1階化学第三講義室
    演題:生体防御反応が自制を失うメカニズム:痛み反応の統合的分子理解

講義日程(平成24年度)

  1. 平成24年06月19日(火)
    「植物の栄養吸収と栄養に対する応答」
    藤原徹 (東大・農・応生化)
  2. 平成24年06月20日(水)
    「遺伝子発現解析と大規模オミックス情報の活用法」
    矢野健太郎 (明治大学・農)
  3. 平成24年06月21日(木)
    「微生物機能を活用したものづくりとその基盤研究」
    川崎寿 (東京電機大・工)
  4. 平成24年06月28日(木)
    「逆転または分断化遺伝子と新奇RNAプロセシング機構~遺伝情報は素直にかきこまれていない」
    相馬亜希子 (千葉大・園芸)
  5. 平成24年07月05日(木)
    「メタゲノムとメタトランスクリプトーム解析」
    近藤伸二 (極地研)
  6. 平成24年07月10日(火)
    「農業と放射線」
    中西友子 (東大・農・応生化)
  7. 平成24年07月12日(木)
    ゲノム塩基組成の偏りと生物機能
    西田洋巳 (東大・農・アグリバイオ)